冨樫 孝希

Koki Togashi

1973年、北海道小樽市に生まれる。
美術・技術の教師であった父と学習塾を経営していた母のもと愛知県豊田市で育ち、高校は名古屋市内のデザイン科に進学、グラフィックデザインを学ぶ。
大学受験を前に当時覚王山にあった絵画塾でデッサンを学び、名古屋芸術大学に進学をする。
大学では日本画を専攻するもほどなくして中退。
漠然とした夢を追いかけアルバイト生活をおくるが、20代後半で身体を壊し自身の限界を知る。
半年におよぶ入院生活を支えてくれた女性(現在の妻)を幸せにするため一念発起し、カバン1つで地方へ移住。年商1000億円の企業で広告宣伝・営業企画・広報・制作の業務に携わり、広告宣伝・社内制作の責任者を務める。
その後テレビCMの制作会社でCGアニメーションのCMを制作し、地域情報サイトの運営会社では営業と制作を担当、事業本部長となる。

2013年、岐阜県でデザイン事務所を設立。現在も継続中。
2021年、名古屋市千種区に株式会社Art&Entertainmentを設立。
2022年、ミニチュアキットのブランド「ミニチュア工房」立ち上げ。
2023年、絵画教室AClassを名古屋市千種区に開講。

人生の壁に直面した時、自分を支えてくれた②つのこと

協調性に乏しく集団行動が苦手。
過集中はするが集中力は続かない。
人ができることを同じようにすることができない、そんな自分が生きていく上で、助けになった2つのことがあります。

①自分よりも優先したい大切な人の存在

一つは大切な人の存在。
人生を共にする伴侶と出会えたことは、私の人生においてとても大きな支えとなりました。
自分の能力を発揮できず、自分は社会の役に立てないのではないかと自暴自棄になっていたころ、肉体労働など無茶なことばかりしていました。
案の定身体をこわし長期入院となった時、当時お付き合いしていた女性が献身的に支えてくれました。
収入もなく役に立たない自分を必要としてくれたことは、私に希望を与えてくれました。
その時から、私はこの人を幸せにしたいと思いました。
自分のためでなく、人を幸せにするために生きることで、自分の能力以上の力が湧いてくることを知りました。
自分のエゴよりも優先するものを得ることは、結果的に自分を助けることにもなったのです。
親・兄弟・子供・恋人、誰でもかまいません。自分よりも大切な人の存在を感じることで、生きる力が湧いてきます。

②絵を描くことで出来ることがある

そしてもう一つ、絵を描けるという自信でした。
社会に出てみると、生きていく上で「収入の獲得」がいかに大切であるかが分かります。
収入を得るためには、様々な能力を求められます。
社交性、積極性、協調性、空気を読む力、継続力、忍耐力…
私には欠けているものばかりでしたが、挫折を繰り返しながらコツコツと訓練を重ね、それでもできない自分に悩み苦しみました。
そんな私を最後の最後に救ってくれたのは「絵を描ける」という自信でした。
どんなに辛くても、最後は「絵を描くことで社会の役に立てる」と自分の力を信じて疑いませんでした。
その自信が、苦しい時の自分を救ってくれたと思います。
デザインの仕事も、映像制作の仕事も、WEB制作の仕事も、全て絵を描けることがベースとして活きています。

学生時代に絵を学んだことは「将来の自分」を救うことになりました。