感動しながら描く

どんな物にも美しさがあります。
例えばトイレットペーパー、箱ティッシュ、食器洗剤、たわし、布巾、おたま…などなど

何気ない日用品でも、よく見ると美しく感動する点があります。

紙のしわの折れ方、箱の角の凹み、洗剤の容器の曲線美、金属の輝きと映り込み。
味わい深く哀愁を感じたり端麗であったり、どんな物にも心を動かす様々な注目ポイントがあるものです。

その感動できるポイントに気付けるか。
また、それを絵に描いて表現できるか。

この2点は、絵を描く上でとても重要になります。

美しい風景を見つけ絵に描きたいと思った時、わざわざ汚く描こうと考える人はまずいません。(あえて狙う場合はありますが…)
その美しさ・魅力をキャンバスの上に自分の技術で表現したいと思うものです。
美しい風景を描いたから美しい絵が出来上がるわけではなく、美しい風景に感動しその美しさを自身のフィルターを通してキャンバスに表現したから、その人ならではの美しく感動的な絵が出来上がるわけです。

人が気付かないような点に注目し、美しさに感動し、その美しさを引き出すことができる人であれば、どんなありふれた物でも美しく感動的な芸術に仕立て上げ、人を魅了することができます。

それは油絵や水彩画などの作品だけでなく、鉛筆デッサンでも同じです。

デッサンとは、目の前の物をただ正しく描写するだけの技法ではないのです。

中学2年生の鉛筆デッサン作品 たわし
中学2年生の作品
たわしの美しさを感じ取り引き出しています。
繊維の一本一本に存在の美を感じますね。